地域と共に学ぶ子育てスキル講座レポート「ケガをしない体づくり」

2019.06.06

全施設

保育士や発達支援職員、調理員、本部職員など、様々な職員が講師となり、子育てに関わるあらゆることを学び合う「子育てスキル講座」。2019年度は、職員だけではなく、保護者の方や近隣地域の方、保育士を目指す学生の方、子育て支援関連施設の方々、どろんこ会グループ退職後も保育業界で働き続けている元職員とも一緒に学び合えるよう、どなたでも参加できる「地域公開子育てスキル講座」を開催しています。

先日、どろんこ会グループ初となる「地域公開子育てスキル講座・ケガをしない体づくり」が、三鷹どろんこ保育園（東京都三鷹市）、中里どろんこ保育園（東京都清瀬市）で開催されました。両園ともに保護者や教育関係の方が参加してくださいました。今回は三鷹どろんこ保育園での講座の様子をお伝えします。

子どもの頃から「自然に養う」ことの大切さを学ぶ

今回の講座は、発達支援つむぎの職員・作業療法士が講師となり、「ケガをしない体を育てる」がテーマ。ケガをしやすい子どもの事例をもとに、ケガをしない体を作るために必要なことは何かを、実際に参加者が体を動かしたり、グループワークをしたりしながら、学び合いました。この日は三鷹どろんこ保育園を利用している保護者の方3名も参加してくださいました。

まずはみんなで「雑巾がけレース」。園児が毎日行っている雑巾がけを大人も実際に体験し、体のどの部分をどのように動かしているかを感じます。さて、大人は正しい姿勢で転ばすにできるでしょうか。

雑巾がけをして転んでしまったのは、実は講師の職員でした。なぜバランスを崩してしまうのかを転んでしまった自分自身の例をあげながら、「体幹」をキーワードに説明。「体幹」は「鍛える」のではなく、子どもの頃から、日常の活動や遊びを通して、楽しく「自然に養う」ことが大切だと話します。そのためにはどんなことをすれば良いのか。そのヒントを得られるよう、どろんこ会グループの保育園の日々の活動「歩く（散歩）」「登る（築山）」「雑巾がけ」「裸足」を例にして、どんな効果があるのかを考えるグループワークを行いました。

家でも遊びながらできる体づくり

後半は、家でも遊びながらできる体づくり体験です。実は「窓を拭く」「洗濯物を干す」などのお手伝いや室内でできるふれあい遊びにも、いろんな感覚を使い、体づくりにつながる大事な動きがあるのです。いくつかの遊びを実際にやってみて、体の様々な動き、感覚を確かめてみました。

転がってくるラップの芯をジャンプする職員 — 転がってくるラップの芯をジャンプする遊び

保護者と一緒に子どもが育つ環境を考えるきっかけに

参加者のお一人、あるお父様は「どろんこ保育園に通うようになって、子どもを取り巻く環境がどうなっているのかに関心を持つようになった。今日のように保育園と一緒に学べる場があるのは大事なこと。保護者として何ができるか、一緒に考えていきたいと思う」と感想を述べてくださいました。

法人職員以外の方々とも、一緒に学び合いたいと始まった「地域公開子育てスキル講座」とあって、お父様の感想は、職員の胸にも響きました。保護者や地域の方と一緒に学ぶとはどういうことなのか、どのような内容で、どのような場を作ればよいのかなど、講座を担当した職員たちにとっても多くの気づきや学びがあったようです。